館長だより

韓国大邱カトリック大学生の訪問

2025/07/01

みなさま、こんにちは。国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館長の野瀬です。

 

先日、韓国大邱カトリック大学の学生さんたちが、「東北アジアの平和と日韓関係の促進を目的とした近代日本史探訪」というテーマでの日本での訪問地の一つとして、祈念館に来館してくれました。

長崎でのプログラムについて、事前にご相談いただいていたので、原爆資料館の見学や被爆遺構巡りもプログラムに盛り込んでいただきました。

祈念館では、みなさんのご希望で、最初に追悼空間で献花をされました。その後、館内をご案内した後、遺影・手記閲覧室で被爆体験記や証言ビデオをじっくりと閲覧していただきました。

見学後の質問の時間では、「被爆者が一番伝えたいことは何か?」「被爆体験記を公開し、より広く発信していく上での課題」「被爆2世・3世への援護の現状」「被爆80年の取り組み」など幅広い分野の質問をいただきました。私からは、現在、祈念館で開催している「被団協ノーベル平和賞特別企画展」で展示している「被爆者の方々の核兵器廃絶と平和希求の思い」について説明するなど、丁寧に対応させていただきました。

また、学生たちは、平和情報コーナーのパソコンで平和メッセージを残してくれました。彼らが、原爆資料館や被爆遺構を見て、また祈念館で被爆体験記を読んで、感じたことを書いたメッセージを読んで、うれしくなるとともに、胸が少し熱くなりました。祈念館の職員が日本語に訳してくれてたので、ご紹介いたします。

「大切なものを失わない平和な世界を、私たち未来世代が必ず実現します。」

「全世界のあらゆる場所に平和が宿ることを心から祈念します。」

「みんな! 歴史を記憶してこそ、平和が維持できるんだよ。韓国から各国の平和を祈ります。」

「原爆犠牲者の方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。」

「東北アジアと世界の戦争のない平和を祈願します。」

「持続的な平和のためには、私たち皆の努力が重要です。平和の重要性を改めて学びました。ありがとうございます。」

「平和に国境はありません。」

今後とも、若い世代に被爆の実相を伝えていけるよう、祈念館としてしっかり取り組んでいきたいと思います。

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