館長だより
館長と巡る追悼祈念館ガイドツアー
2025/06/23
みなさま、こんにちは。国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館長の野瀬です。
昨年度、(公財)長崎原子爆弾被爆者対策協議会によるデイサービス事業の一環として、「追悼祈念館見学」をプログラムに盛り込んでいただき、たくさんの被爆者の方々にご来館いただきました。その際に来館された方々の声として、「被爆者の追悼の場があることがわかってうれしかった」「亡くなった家族の被爆体験記が保管されていてびっくりした」「追悼祈念館を友人・知人に紹介したい」「亡くなった家族の写真を登録したい」というような前向きな評価をいただいた半面、「原爆資料館はよく知ってたけど、その隣の追悼祈念館のことは全く知らなかった」という課題となるようなお声もいただきました。
そこで、今年度から、多くの方に追悼祈念館にご来館いただくための一つの方策として、「館長と巡る追悼祈念館ガイドツアー」を始めたところ、その最初のお客様として、「あおい睦会」様にご来館いただきました。
まず、地上部の水盤の前で施設の概要と水盤の説明をした後、手記閲覧室をご案内しました。手記閲覧室で、ご親族の方の被爆体験記を見つけられた方がいて、とても喜んでいただけました。
次に、みなさんに折り鶴を折っていただきましたが、子供の頃の記憶をたどりながら、とても楽しそうに折っておられました。その後、追悼空間をご案内し、折り鶴を献納していただきました。最後に、交流ラウンジでみなさんの記念写真を撮られて、ガイドツアーを終了いたしました。
「あおい睦会」様からは、「平和について考える時間になった」「親族の被爆体験を読むことができてとても良かった」「家に帰ってもう一度折り鶴をやってみようかな」などのお声をいただくことができ、多くの方々にご来館いただけるよう今後とも努力しようと思える機会となりました。
「館長と巡る追悼祈念館ガイドツアー」は、いつでも開催可能です。多くの方々に平和について考える機会づくりとしてご活用いただけることを願っています。