館長だより
新年度もよろしくお願いします!
2022/04/01
皆さま、こんにちは。
国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館の館長 高比良です。
爆心地公園の桜(ソメイヨシノ)も満開となり、新年度や新学期が始まる清々しい季節となりました。
お陰様で、私も今年度1年間、館長を続けさせていただきます。
さて、祈念館の新年度の話ですが、長崎県内市内の被爆者全員に、祈念館の被爆体験記と被爆証言ビデオのご案内を送り、ご協力をお願いしました。
被爆者の高齢化で、ご自分で体験記をまとめることが難しくなっており、祈念館職員とシナリオライターが一緒に聞き書きをして、多くの被爆体験記を残す取り組みも行っております。併せて、被爆者証言ビデオの制作など、次世代に貴重な映像を残していく取り組みを行っております。
そして、今年度から被爆体験記朗読ボランティア「永遠の会」の方に、長崎市内の小中学校に出向いて被爆体験記の朗読指導を行います。児童生徒に体験記を聞くだけでなく、実際に声に出して読んでいただくことで、被爆者の想いに少しでも近づいてもらう取り組みです。
また、昨年度から長崎大学核兵器廃絶センター(RECNA)に委託している被爆の実相のオンライン化・デジタル化事業では、被爆前の写真の収集とそれを活用したデジタル教材の開発などに取り組んでおり、国内外の大学の平和講座での活用をしていただくように進めております。
祈念館では、今後も色々な機会を利用して、被爆の実相を世界へ伝えるとともに、次世代へ被爆体験を語り継ぐ取り組みを続けてまいりたいと存じます。
今年度も、皆さま方にも幸多い年度でありますことをお祈りします。