館長だより
「二十歳のつどい」の折り鶴
2025/03/04
みなさま、こんにちは。国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館の館長 野瀬です。
今年の1月12日に長崎市主催の「二十歳のつどい」がハピネスアリーナで開催されました。この「二十歳のつどい」では、新成人による実行委員会が設けられ、イベントの企画立案・周知啓発など新成人自ら取り組んでいます。
今年の企画の一つに「折り鶴プロジェクト」があり、核兵器廃絶と世界の平和を願う折り鶴の作成が呼びかけられました。多くの新成人が参加してくれ、心を込めて折り鶴を折ってくれました。この新成人による折り鶴は、2月末までスタジアムシティ内に展示されていました。
その「折り鶴プロジェクト」の折り鶴を、追悼平和祈念館にご寄贈いたただきましたので、原爆で亡くなられた方の名簿が奉安されている追悼祈念館の追悼空間に、しばらくの間奉安させていただいています。
当館の追悼空間には、修学旅行や平和学習で来館する学校の子どもたちから、たくさんの千羽鶴が献納されています。
また、館内の交流ラウンジに設置している「折り鶴コーナー」では、海外からの来館者の方々が真剣なまなざしで折り鶴を折られているのをよく目にすることがあります。
折り鶴は日本の伝統的な文化である折り紙の一つですが、平和を願って作られる折り鶴を、毎日拝見していると、折り鶴が日本だけでなく広く世界で平和のシンボルとなっていることを実感しています。
「二十歳のつどい」の「折り鶴」が、来館者の方々の目にふれることで、新成人の平和を願う思いが拡がっていくことを期待したいと思います。