館長だより

原爆死没者名簿の「風通し」

2024/05/22

みなさま、こんにちは。国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館長の野瀬です。

5月17日、長崎に投下された原爆で犠牲になった方々の名簿を外気にあてる「風通し」が、祈念館の交流ラウンジで実施されました。

祈念館の追悼空間に奉安されている原爆死没者名簿には、これまでに亡くなられた19万5704人のお名前、年齢、亡くなられた日が記されています。昨年の8月9日に新たに3322人が加わり、名簿は計200冊にのぼります。

死没者名簿には、永く保存するのに適した和紙が使われており、また、奉安してある追悼空間は空調設備を備え一定の温度・湿度を保っています。

しかしながら、毎年、この時期に「風通し」を行うのは、名簿の保存状態を一冊ずつ丁寧に確認するとともに、平和祈念式典を前に原爆死没者への慰霊の思いを新たにする慰霊行事としての意味合いもあるものです。

私も、作業に当たった長崎市原爆被爆対策部の職員のみなさんとともに、午前11時2分に黙禱を行い、8月9日に向けて、原爆犠牲者の方々への慰霊の思いを新たにいたしました。

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