館長だより

紫陽花の季節

2024/05/29

みなさま、こんにちは。国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館長の野瀬です。

先週は、真夏を思わせるような暑い日が続いていましたが、祈念館の周りでは、紫陽花が咲き始め、夏の訪れを教えてくれています。沖縄や奄美地方は、すでに梅雨入りしたようですが、これからの季節の雨に濡れる紫陽花の美しさも、また格別だと思います。

先日、関東地方からの来館者の方をご案内する機会がありました。

お話をお聞きすると、数年前に被爆者であるお父様が亡くなられたそうですが、「存命のうちに被爆体験を詳しく聞いておけばよかった」との思いから、長崎の観光も兼ねて来崎され、祈念館も来館されたとのことでした。

幸いなことに、お父様の被爆体験をたどる参考となる体験記や書籍を見つけるお手伝いができました。

祈念館では、開館から21年になりますが、これまで被爆者の方々の記憶を記録に残すことに注力してまいりましたが、今後は、祈念館が所蔵する記録を、ご遺族の方々の記憶としてお返ししていくことも大切だと感じる機会となりました。

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