館長だより

被爆の実相の学びのためにカザフスタン、ジョージアの若者が来崎

2024/08/27

みなさま、こんにちは。国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館長の野瀬です。

追悼祈念館においては、被爆の実相を広く世界に伝えるため、平成17年度から海外原爆展を開催しております。

昨年度はイリア国立大学のご協力を得て、ジョージアで開催し、今年度はナルホーズ大学のご協力によりカザフスタン共和国で海外原爆展を開催いたします。

また、初めての試みとして、海外原爆展のガイドや平和発信を行うことができる人材研修に、カザフスタン、ジョージアから大学生等を招聘いたしました。

研修においては、被爆者の証言、被爆遺構の見学、被爆写真の解説、被爆による健康障害など、被爆の実相をしっかり学んでいただきました。

研修に参加されているみなさんは真摯に取り組み、「残留放射線の人体影響は?」「放射能の除染はどのようにして行うのか?」など矢継ぎ早に多くの質問が出され、原爆資料館や追悼祈念館の見学中の、説明を聞く姿は真剣そのものでした。

また、研修の成果となる原爆展ガイドの発表では、「ヒロシマ・ナガサキに投下された原子爆弾の構造」「放射線による被害」など、それぞれが選んだテーマについて、研修生が説明を行い、講師の写真資料調査部会の松田さんからは、しっかりした説明ができているとの評価を得ることが出来ました。

8月29日からは、カザフスタン共和国アルマティ市で海外原爆展を開催いたします。その中で今回の研修成果が、早速発揮されると思います。

また、ジョージアにおいても、この研修成果を活かし、今後も取り組みを継続していきたいとの力強い思いを語ってくれていました。

研修生のみなさんが、今回の研修で得た成果を、カザフスタン、ジョージアに、それぞれ持ち帰っていただき、母国において被爆の実相や平和の尊さを発信していただくことを、期待しています。

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