館長だより
スコットランドでの「ヒロシマ・ナガサキ原爆展」の準備を進めています
2025/06/04
みなさま、はじめまして。国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館副館長の松尾です。
今回は、館長の野瀬と交代して私からお届けします。
祈念館では、被爆の実相を広く世界へ伝えるため、海外で原爆の写真パネル展示や被爆証言映像の放映、被爆体験講話などを行う原爆展を開催しており、これまで14カ国で開催しました。
今年度は、秋頃に英国のスコットランドで初めて開催します。
スコットランドは、日本の近代化に貢献し長崎とゆかりの深いトーマス・グラバーの出身地でもあります。また、長崎市内にあるグラバー園は、世界遺産「明治日本の産業革命遺産」の構成資産である旧グラバー住宅をはじめ素敵な洋館が立ち並ぶ観光スポットで、つい先日、来園者数が9,000万人を超えたというニュースを見た方もいらっしゃるのではないでしょうか。
さて、先月、私は「ヒロシマ・ナガサキ原爆展」に係る事前協議のため、スコットランドのスターリング市にあるスターリング大学を訪問しました。
「世界で最も美しい」とも称される緑豊かで広大なキャンパスには、18世紀に建てられたお城や大きな湖もあり、大自然を感じながら学ぶことのできるとても素晴らしい環境でした。色んな国から留学生を受け入れており、グローバル人材の育成に力を入れているとのことでした。日本からの留学生もいらっしゃるそうです。
スターリング大学では教員の皆さんが開催に向けた準備を進められていました。
より多くの方に来ていただけるよう、また、趣旨が伝わるよう展示パネルの配置を工夫したり、理解を深めてもらうためのイベントや、原爆展の開催を機に平和への願いや日本との繋がりが未来へ伸びていくことをイメージしたイベントなども企画しているとのことでした。スターリング大学長からは、「原爆展がスコットランドの市民にとって平和について考える機会となり、長崎と一緒に平和を推進していきたい」とのお話もいただきました。
学長をはじめとするスターリング大学の教職員の皆様、スターリング市長、スコットランド政府、在エディンバラ日本国総領事館など関係機関の皆様方のご協力、ご支援によりスムーズに準備を進めることができておりますことに対し、心から感謝申し上げます。
詳細は決まり次第、祈念館ホームページでお知らせします。