館長だより
原爆死没者名簿の「風通し」
2025/05/26
みなさま、こんにちは。国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館長の野瀬です。
5月16日(金曜日)に祈念館交流ラウンジで「原爆死没者名簿の風通し」が行われました。
「原爆死没者名簿の風通し」は、みなさんもテレビ局や新聞のニュースでご覧になられていると思いますが、交流ラウンジの床を白い布で覆い、その上に198,890人のお名前が記された203冊の原爆死没者名簿が並べられます。
そして、11時2分に黙とうを行った後、長崎市原爆被爆対策部の若い職員の方々が、白い手袋をした手で、丁寧に頁をめくり、汚れがないか、破損がないか、1冊ずつ確認をされていかれます。
この行事は、8月9日の平和祈念式典に向けた平和行事の始まりでもあり、担当された職員のみなさんが、真摯なまなざしで取り組まれていました。
一面に並べられた203冊もの死没者名簿を拝見すると、こんなにも多くの方々が亡くなられたという事実を実感させられます。あらためて、平和への思いを強くする良い機会となりました。