館長だより
新年のご挨拶
2026/01/06
みなさま、あけましておめでとうございます。国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館長の野瀬です。
昨年も、国内外から多くの方々に当館へ足をお運びいただきました。追悼空間で静かに祈りを捧げる方々、ご遺影や手記を通じて被爆者一人ひとりの生きた証に触れる方々の姿を拝見し、改めて祈念館が果たすべき役割の重さを痛感しております。
被爆から81年目を迎える本年、被爆者の方々の高齢化はさらに進んでいきます。私たちは今、「被爆体験をいかにして直接知らない世代へと語り継いでいくか」という大きな課題に直面しています。
昨年度は、初めてのチャレンジとして、被爆2世の団体と連携した被爆体験記企画展の開催、子どもたちを対象とした館内ツアーの開催に取り組みました。また、英国での原爆展では、祈念館が養成した現地の学生ガイドによる定期的なツアーが実施されるという大きな成果を得ることができました。
2026年も、このような歩みを継続し、長崎の記憶を風化させることなく、世界中の人々、そして未来を担う若者たちへ届ける取り組みを一層推進していきたいと考えています。
世界に目を向ければ、依然として平和を脅かす困難な課題が山積しています。こうした時代だからこそ、長崎が発信し続ける「長崎を最後の被爆地に」というメッセージは、これまで以上に重要な意味を持ってくるものと考えます。
祈念館が、原爆死没者を追悼する場であると同時に、来館された方々が平和について深く考える場所でありつづけられるよう、職員一同努力してまいります。
本年が、皆様にとって安寧な一年となりますよう心からお祈り申し上げます。

