館長だより

『祈念館へようこそ④』  静寂と厳かさに包まれる 「追悼空間」その1

2026/03/09

みなさま、こんにちは。国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館長の野瀬です。

『祈念館へようこそ』 の第4回では、「追悼空間」をご紹介します。

『回廊』と『追悼空間前室』を巡り、『追悼空間』に一歩足を踏み入れていただくと、圧倒的な厳かさに包まれることとなります。広さ約320平方メートル、地下2階から地上までの吹き抜けの高さを持つ静寂な空間です。

 『追悼空間』は、原爆死没者名簿が安置されている祈念館の中心となる場所で、原爆で亡くなられたすべての方々への追悼と平和祈念を静かに行っていただくための空間です。

 『追悼空間』には、間接照明を埋め込んだ12本のガラスの柱が立っています。ガラスの柱は、光を灯しながら、未来への平和を願い、世界中の空へその願いが伸びていくことを意図しています。

ガラスの光柱の上部は、開閉式のトップライト(天窓)になっています。太陽の光を追悼空間に取り入れるとともに、外部の騒音を遮断しています。また、ガラスの光柱が立ち並ぶ方向の約250メートル先が原子爆弾の落下中心地となるように設計されています。

ガラスの光柱の端に立ち、トップライトを見上げていただくと、「あの日」、原子爆弾がさく裂した落下中心地の上空約500メートルの空を見ることができます。

 刻々と色彩の表情を変えるガラスの光柱の穏やかな光と歴史の積み重ねを表す壁面に囲まれた静粛な空間の中で、落ち着いた気持ちで死没者への追悼と平和祈念を行うことができると思います。

壁際に設けているベンチに腰をおろしてたたずむことや、団体やグループで平和集会や献花式を行うこともできるようにもなっています。

 次回『祈念館へようこそ⑤』では、「追悼空間」に安置している原爆死没者名簿などについてご説明します。

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