館長だより

屋上の水盤周りで合唱です!

2022/10/13

皆さま、こんにちは。
国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館の館長 高比良です。

秋になると、修学旅行の学校が祈念館の追悼空間で「平和集会」を行います。コロナ禍の前は、「平和集会」の際に合唱をされていた学校もありましたが、祈念館では感染防止のために追悼空間での合唱は現在禁止させていただいています。

先日、熊本県の天草小学校6年生17人が修学旅行で来館されて、追悼空間で「平和集会」と千羽鶴を奉納した後に、屋上の水盤周りで合唱を披露されました。天草小学校のオリジナルの合唱曲でしたが、美しいハーモニーに心が洗われるようでした。なお、今回は、感染の状況や合唱する人数などを考慮して、水盤周りで合唱していただいたものです。

天草小学校は、特に合唱を重点的に指導されているそうで、青空の下でマスクを外しての合唱は、直径29mの水盤の反対側にも大きく綺麗に聴こえてきました。

屋上の水盤は、被爆した多くの方々が水を求めたことから配置されています。夕方には、約7万個の光ファイバーによる明かりも灯ります。この明かりは、原爆で亡くなられた人々の数(1945年12月末までの推定死亡者数)を表すと同時に、原爆による全ての犠牲者にささげることを意図されています。

水盤周りは、施設に入る前に、心を落ち着けて追悼の準備をしていただく場所とされていますが、コロナ禍の中、修学旅行生が合唱を楽しむなど意外な使い方を発見することになりました。

今後も皆様の通行に支障がないように行っていただきますので、水盤周りで合唱する学校を見かけたら、温かく見守っていただければ、幸いです。

そして、この機会に、祈念館へ足を運んでみてください。

皆様方のご来館を心からお待ちします。

   

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