館長だより

ASEAN+東ティモールの大学生・大学院生が来館です

2023/02/03

皆さま、こんにちは。
国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館の館長 高比良です。

令和5年(2023)1月28日(土)にASEAN+東ティモールの大学生・大学院生22人が、長崎の祈念館を訪問しました。JICE(一般財団法人日本国際協力センター)の対日理解促進交流プログラムJENESYS2022の一環で日本に招聘されたもので、当日は、祈念館の研究室で被爆者の築城昭平さん(95歳)の被爆体験講話を聴いて、祈念館内を見学しました。

見学の途中に、祈念館交流ラウンジの滝の前に雪が舞い、参加された皆さんは、スマホで降る雪を撮っていました。東ティモールの気候は、熱帯性サバナ気候で、雪を見るのは初めての人も多くいました。

東ティモールの正式名称は東ティモール民主共和国で、ポルトガルの植民地やインドネシアによる併合を経て、平成14年(2002)5月20日に独立した新しい国家です。
東ティモールで忘れてはならないのが、戦争中に日本軍が3年半も占領し、その間、現地の人々に食料や家畜の提供を要求して、また、敵のスパイとして処刑された人もいたと聞きます。 

 今回の交流プログラムのように、両国の過去の歴史を乗り越えて、相互に理解を深めることは大切なことだと思います。参加された皆さんの被爆の実相に対する興味は高く、「放射線の影響と遮蔽物との関連は?」「被爆者健康手帳の中身は?」と矢継ぎ早に多くの質問が出され、祈念館の案内中もその姿は真剣そのものでした。

長崎の祈念館は、原子爆弾による被害の実相を広く国の内外に伝え、永く後代まで語り継ぐ取り組みを進めております。

引き続き、長崎の祈念館の取り組みにご理解とご協力をお願いします。

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