館長だより

くにたち原爆・東京大空襲体験伝承者の講話を聴きました

2023/04/11

皆さま、こんにちは。
国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館の館長 高比良です。

4月3日(月)に、私も辞令交付を受けて、今年1年間、館長を務めることになりました。引き続き皆様方のご支援とご協力をお願いします。

先日、長崎原爆資料館の平和学習室で、東京都の国立市が養成したくにたち原爆・東京大空襲体験伝承者の講話を聞くことができました。被爆の実相を淡々と時には熱く講話されていましたが、聞く人の心に訴えてくるものがあります。私にとって、新鮮な印象で感動さえ覚えました。

講話をされたのは、くにたち原爆・東京大空襲体験伝承者の松下幸子さんで、自らは被爆2世です。被爆者のお父様からは晩年近くまで被爆体験を聞くことができずに、長崎で被爆された桂茂之さん(故人)の被爆体験を継承されています。

松下幸子さんは、何度も長崎を訪れて現場に足を運ぶなど、被爆の実相に近づけるように努めておられます。長崎の人では、当たり前のことでも他県の人に分かりやすく語っておられました。

長崎と広島の両祈念館では、平成30年(2018)から被爆体験伝承者等派遣事業として実施しており、被爆体験記朗読ボランティアや家族証言者・交流証言者、被爆体験伝承者(広島祈念館)を国内外に無料で派遣しております。(その後、被爆者を追加しています。)

本年4月から、くにたち原爆・東京大空襲体験伝承者のうち「原爆体験伝承者」を本事業で派遣することになりました。被爆の実相を次世代に語り継ぐために、児童、生徒、一般市民など多くの方に聞いていただきたいと考えております。

このように長崎の祈念館では、被爆の実相を次世代に語り継ぐ取り組みを進めています。皆様も一度講話を聴いてみませんか。

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