館長だより

被爆78年 ナガサキ原爆写真展の開催

2023/07/31

皆さま、こんにちは。
国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館の館長 高比良です。

7月24日(月)から長崎平和推進協会写真調査部会による「被爆78年 ナガサキ原爆写真展」が祈念館交流ラウンジで始まりました。今回は、深堀好敏名誉部会長回顧展示も同時に開催しています。

被爆写真の専門家集団である写真資料調査部会の写真展は毎年開催されていますが、色々な視点と様々な角度で原爆写真から見えてくる真実を教えてくれます。

初日の24日には、松田部会長に特別にお願いして被爆写真の説明をお願いしました。聞けば聞くほど、松田部会長の博学多才に驚くとともに、写真が語る真実について考えさせられることがありました。

例えば、ファットマンを搭載したB29ボックスカー号はテニアン島を出発するのですが、この時は、米軍はテニアン島を完全に制圧しておらず、まだ日本兵との戦いが続いていたそうです。このため、ファットマンに取り付けていたレーダーは最高機密のために写真に写っていなかったが、今回の写真展では、ボックスカー号に搭載されたファットマンの写真を見ることができ、そこには改良型の八木アンテナが取り付けていました。

また、別の写真は、クリスマスを祝う捕虜の写真でしたが、松田部会長によると「これは日本軍の宣伝のための写真ではないか。」と説明します。つまり、日本軍は捕虜に対してこのような対応をしていると国際的にPRするための写真だったのではと。

写真展で新しい発見に出会えるかもしれません。写真展は8月10日(木)まで開催していますので、ぜひご覧ください。

長崎の祈念館では、被爆実相の継承に取り組んでいます。祈念館の取り組みにご理解とご協力をお願いします。

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