館長だより
スーザン・サザード氏の講演会&被爆体験記企画展
2023/10/26
皆さま、こんにちは。
国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館の館長 高比良です。
10月22日に長崎祈念館の開館20周年事業として、スーザン・サザード氏の講演会(原爆資料館ホール:11:00~12:45)を開催し、被爆体験記企画展(祈念館交流ラウンジ:14:30~15:00)のオープニングセレモニーを実施しました。
スーザン・サザード氏の著書「ナガサキ~核戦争後の人生~」は、アメリカで2015年に出版(英語版)され、2019年7月に㈱みすず書房から日本語版(宇治川康江翻訳)が出版されました。日本語版は第4刷目の大好評の書籍だと聞きます。
翻訳家の宇治川康江さんは「ナガサキ~核戦争後の人生~」に出会ってから日本語版の出版を多くの出版社に働きかけましたが、当初は断られ続け、ついに㈱みすず書房から承諾の連絡が届きました。宇治川さんは勤めていた仕事も辞めて、この本の翻訳一筋に打ち込んだそうです。
講演会で、スーザン・サザード氏は日本語で講演されましたが、英語の原稿を宇治川康江氏が翻訳し、オンラインの日本語レッスンを長時間受けて本番に臨まれました。ただ、質疑応答は英語通訳を通されました。
今回の講演会には、この書籍に登場する5人の被爆者ご本人及びご遺族の方も会場に駆けつけていただきました。併せて企画展のオープニングセレモニーでは、ご遺族の方からも温かいお言葉をいただきました。
体験記企画展では、5人の被爆者を「被爆前、被爆、想い」等と写真とともに書籍から引用して紹介しています。11月1日(水)まで開催中ですので、ぜひご覧ください。
長崎の祈念館では、このように被爆の実相を伝える取り組みを行っています。
祈念館の事業にご理解とご協力をお願いします。