館長だより

「朗読と音楽の調べ」開催

2023/12/12

皆さま、こんにちは。
国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館の館長 高比良です。

長崎の祈念館では、開館20周年事業として、「永遠の会」定期朗読会を音楽の音色でグレードアップする「朗読と音楽の調べ」を3回連続で開催しています。

12月2日(土)は、第1回目で「アンジェラスの鐘によせて」として、永遠の会の朗読と長崎県音楽連盟の音楽を組み合わせてアッという間の1時間でした。朗読したのは、永井隆先生の「この子を残して」などに加えて、クリスマスに関係の深い作品も多数でした。

今回の取組みは、長崎県音楽連盟の協力で、スイートオレンジというユニットに参加していただき、ソプラノ、ヴァイオリン、チェロ、ピアノの演奏と歌声で、会場を埋め尽くした来館者も大いに満足されました。

さて、祈念館の主たる事業の一つが「被爆体験記等の収集」ですが、被爆者の平均年齢が85歳を超えるなか、祈念館の今後の取り組みも「収集から活用」へと移行していくものと考えています。

被爆体験記朗読ボランティアの「永遠の会」の活動は、被爆継承の実践展開という意味では、今後の中心となるものと確信しております。今回は、これまでの朗読に音楽を加えることで、聞く人の心にさらに訴える、新たな試みでした。

長崎祈念館では、被爆者が語れなくなる時代を見据えて、被爆の実相を次世代へ継承するために、関係者との連携を進めながら試行錯誤を続けます。

第2回は来年2月3日(土)、第3回は3月2日(土)に予定しています。

長崎の祈念館では、このように被爆の実相を伝える取り組みを行っています。祈念館の事業にご理解とご協力をお願いします。

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