館長だより

常駐朗読をお聴きください!

2023/04/20

皆さま、こんにちは。
国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館の館長 高比良です。

長崎の祈念館では、毎週の土日に朗読ボランティア永遠の会による常駐朗読をしています。先日、永遠の会メンバーの黒板美由紀さんと吉田恵美子さんが常駐朗読を担当していました。
その日の朗読のテーマは、純心高等女学校の学徒動員でした。

純心高等女学校の学徒動員では、戦争の末期、1944年になると多くの生徒が学業を離れて毎日工場で働いていました。学校ごとに軍隊式に学徒隊を作りましたが、純心高等女学校の場合は「純女学徒隊」と呼ばれていたそうです。

1945年8月9日11時2分、長崎への原爆投下で「純女学徒隊」の生徒たち214人の生命が奪われてしまいました。このために江角ヤス校長は「余生を教え子たちの冥福を祈って過ごそう」と学校を閉じる準備を始めたのですが、亡くなった生徒たちの父兄たちから「子どもたちがあれほど愛した学校を閉鎖しないでください。」と強く訴えたために、純心高等女学校の再建を決心したそうです。

そしてシスター江角さんは、原爆で亡くなったあの子たちに代わって、原爆孤老の方々のお世話をしたいという気持ちから「恵の丘」原爆ホームの開設を始めたそうです。

先日は、永遠の会の黒板さんと吉田さんが交代で朗読されました。
途中、日本語が堪能な外国人夫婦にも熱心に聞いていただき、「改めて原爆の悲惨さを知ることができました。」と帰られました。

長崎の祈念館では、被爆体験記を朗読で聞いていただくことで、被爆の実相を伝えております。
皆様、土日には長崎の祈念館に来ていただき、朗読を聴いてみませんか。

被爆体験記の朗読「永遠の会」についてはこちら

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